サントリー文化財団からの助成継続が決まりました

当研究会は、『メディアイベントとしての「ジェンダーフリー論争」と「男女共同参画」の未来』という研究プロジェクトを行っており、2008年度のサントリー文化財団「人文科学、社会科学に関する研究助成」を受けていましたが、このたび、2009年度にも継続して助成をいただけることに決まりました。
2008年度に行った様々なプロジェクトを継続、発展させ、成果につなげたいと思っております。

サントリー文化財団の「人文科学、社会科学に関する研究助成」に関するニュースリリースはこちらをご参照ください。助成対象研究のリストもアップされています。

山口智美「『ジェンダーフリー』論争とフェミニズム運動の失われた10年」などウェブ公開

「フェミニズムの歴史と理論」サイトに、山口智美「ジェンダーフリー」論争とフェミニズム運動の失われた10年」(双風舎編集部編『バックラッシュ!なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?』掲載論文)を掲載しました。

また、荻上チキ、斉藤正美、山口智美による、ジェンダーフリーやバックラッシュをめぐる女性学での議論を年表形式にまとめた、「ジェンダーフリー」「バックラッシュ」をめぐる女性学での経緯(日本女性学会2009年度大会ワークショップ『「ジェンダーフリー」「バックラッシュ」を再考する』配布資料)もアップしました。

「フェミニズムの歴史と理論」サイト

当研究会のプロジェクトの一環として、新しく「フェミニズムの歴史と理論」というサイトを立ち上げました。まだ作成途中の状態ですが、とりあえず、斉藤正美&山口智美による「ジェンダーフリーとフェミニズム」サイトに掲載されていたコンテンツは、すべてこの「フェミニズムと歴史と理論」サイトの中の「ジェンダーフリーとフェミニズム」のほうに移行しましたことをお知らせします。

徐々にとなりますが、この新しい「フェミニズムの歴史と理論」のほうを充実させていきたいと思っています。

「ジェンダーフリー」ワークショップにむけてのプレ研究会(6月14日開催)事前申し込みのお願い

お茶の水女子大学で行われる、日本女性学会の大会での「ジェンダーフリー」ワークショップ(6月28日午前開催)に向けたプレ研究会を、6月14日(日)に開催します。このプレ研究会へのご参加をご希望される方にお願いです。

会場のスペースが限られていますので、プレ研究会へのご参加ご希望の方は、ぜひ参加申し込みをお願いいたします。斉藤正美 saitohあっとまーくp1.tcnet.ne.jp まで、「お名前、メールアドレス」を明記してお申し込みください。当日ご来場の方もご入場いただけますが、会場が満員になり次第(定員約30名)、参加を閉め切らせていただきます。

以下、プレ研究会の案内文を再度掲載しておきます。

日本女性学会での「ジェンダーフリー」ワークショップにむけてのプレ研究会

大会で開催される「『ジェンダーフリー』 『バックラッシュ』を再考する」というワークショップにむけて、事前 に参加者が集まって公開でプレ研究会を開きます。

大会で企画を提案予定のワークショップでは、フェミニズム内の多様な立場から、「バックラッシュ」に関する書籍、サイトなどの編集、執筆に関わり、積極的に発言をしてきた発表者により、「ジェンダーフリー」をめぐる論争について今現在の観点から再考し、言論、運動、およびネット空間における、女性学の「バックラッシュ」対応についても議論していきたいと考えています。

そのワークショップにむけて課題を整理し、論点を絞り込んでいくためのプレ研究会です。幅広い会員、および非会員のご参加を歓迎します。

会場のスペースが限られていますので、プレ研究会へのご参加ご希望の方は、ぜひ参加申し込みをお願いいたします。斉藤正美 saitohあっとまーくp1.tcnet.ne.jp まで、「お名前、メールアドレス」を明記してお申し込みください。当日ご来場の方もご入場いただけますが、会場が満員になり次第(定員約30名)、参加を閉め切らせていただきます。

日時:6月14日(日)午後13時ー16時30分
場所:東京ウィメンズプラザ 視聴覚室A
発言者:井上輝子、細谷実、金井淑子、木村涼子、荻上チキ他  
運営:斉藤正美、山口智美
申し込み、問い合わせ先:斉藤正美 saitohあっとまーくp1.tcnet.ne.jp
(名前はすべて敬称略)

「フェミニズムとインターネット問題を考える」研究会のお知らせ

次のような研究会6月に大阪で開きます。関心のある方にお知らせいただけるとうれしいです。

フェミニズム運動はML、ブログ、ホームページなど、ネット媒体をどのように使ってきたのでしょうか。そして、ネットにおける人権侵害や「炎上」などの失敗例はなぜ、どのように引き起こされるのでしょうか。インターネットは市民運動の広がりに大きな役割を果たすことができますが、 日本のフェミニズム運動の場合、ネットの効果的利用自体がまだまだできておらず、失敗例も目立っています。

フェミニズムとネット問題研究会では、インターネット上で深刻な人権侵害問題を引き起こしてしまったフェミニズム運動体に関わった当事者としての視点から、その運動およびネット利用の分析、検証を行ってきました。フェミニズムや市民運動がネットを利用するために、どういった課題があるのか、どう対応したらいいのか、などについて考えるために、自らの検証結果を題材とした公開の研究会を開催します。
ネットと社会運動に関心ある方のご参加をお待ちします。

日時:6月21日(日)13:00−16:30
場所:弁天町市民学習センター 特別会議室
〒552-0007 大阪市港区弁天1-2-2-700(オーク2番街7階)
(地下鉄中央線「弁天町駅」西口2A出口より徒歩3分 JR環状線「弁天町駅」北口より徒歩3分)
http://www.osakademanabu.com/bentencho/

発言予定者:かとうちひろ、斉藤正美、田丸瑞穂、遠山日出也、宮下奈津子、山口智美 ほか

参加無料

問い合わせ先:斉藤正美 saitoh(あっとまーく)p1.tcnet.ne.jp

主催:フェミニズムとネット問題研究会/グローカルフェミニズム研究会

(この研究会は、サントリー文化財団の「人文科学・社会科学に関する研究助成」プログラムによる助成を受けて開催されます。)

「フェミニズムとインターネット問題を考える」研究会チラシ

「フェミニズムとインターネット問題を考える」研究会チラシ

アジア研究学会の「ジェンダーフリー」パネル報告#2

シカゴで開催されたアジア研究学会(Association for Asian Studies)で行ったパネルについて、既に斉藤正美さんの報告が当ブログにあがっているが、ちょっとした追加報告をあげておきたい。

今回のパネルは、ネット上およびリアル政治における「ジェンダーフリー」をめぐる係争と、その後の展開について、および骨抜き状態になっている「男女共同参画」の現状をテーマとした。私はいままで、アメリカでの学会のオーガナイザーを何度かやってきたが、これほど一貫したテーマですべての発表が行われるパネルは珍しい。前もってお互いの発表内容も交換し、このテーマについて議論を積み重ねてきたこともあり、発表についてもほかのパネリストの発表にも言及しつつのものとなり、パネルとしてとてもまとまったものとなった。結果としてとても充実した議論につながったのは、オーガナイザー冥利につきた。発表者の皆さん、およびディスカッサントの山口一男さんに感謝したい。そして、会場にいらしていただいた皆様にも。

まず私(山口智美)が、「ジェンダーフリー」という言葉が「発見」された1995年から現在に至るまでの、「ジェンダーフリー論争」の背景を説明する発表をした。双風舎編集部編『バックラッシュ!』掲載の、「ジェンダーフリー論争とフェミニズムの失われた10年」論文の内容に、2006年から現在に至るまでの展開を加えた内容の発表である。とくに、フェミニズム側が「バックラッシュ」というものを、現状分析が欠落したまま、「フェミニズムが成功した成果のあらわれ」であると妙にポジティブに捉えたり(斉藤さんも言及している岩波『日本のフェミニズム』増補版の記述などがこれにあたる)、あるいは逆に一方的に「怖いもの」「下らないもの」であるとして、とくにネット上のバックラッシュについてタッチしないで放置というスタンスをとってきたことなどの問題にも言及した。ローレン・コーカーさんは、「ジェンダーフリー」という言葉の中の「ジェンダー」に着目。日本のフェミニズムというコンテクストで、「ジェンダーフリー」の起源であるとされた(それは間違いだったわけだが)バーバラ・ヒューストンのほかに、いかにクリスティン・デルフィーの「ジェンダー」概念がとりいれられていったかについて論じた。それは、バトラーらの「ジェンダー」概念が広がっているアメリカでは、一般的にわかりづらい概念であるという。このローレンさんのデルフィについての発表と、私のヒューストンの論文中の「ジェンダーフリー」が日本で間違って解釈され、使われたという議論をあわせることで、日本における「ジェンダーフリー」概念の発生についての背景についてかなり説明できたのではないかと思う。

荻上チキさんは、「ジェンダーフリー論争」をめぐり、ネット上で起きたフェミニズムバッシングについて解説、分析する発表だった。自ら「ジェンダーフリーとは」のまとめサイトを作り、バッシングの流れと違うフローを作ったという経験に基づき、日本のネット文化のひとつの特徴でもある「まとめサイト」が果たす役割であるとか、こういったネット上の動きが「ポスト社会運動」といえるものになっているが、そういった動きにフェミニズムが対応できていないことなども指摘した。実は今回のパネルは、荻上さんにとっては英語発表デビューだったのだが、見事にばっちりとこなしておられた。その後、小山エミさんが、「ジェンダーフリー論争」以降の動きとして、毎日新聞のwaiwaiをめぐる騒動と、国籍法改正をめぐる騒動の2つのネット上での動きをとりあげ、その動きの背景にあるセクシズムと排外主義について言及。それらの動きは実際の社会運動、政治的な動きにもつながってくるものだと指摘した。荻上さんと小山さんの発表は、両方ともネットにおける「運動」が実際の政治や社会に大きなインパクトを与えうる動きである(そして実際に与えている)ことの重要性を指摘したものだったと思う。

斉藤さんの発表は、いくつかの県や市などで導入されているという「男女共同参画推進員制度」について、とくに富山のケースに焦点をあてて分析しつつ、「男女共同参画」の地方における実践が、料理教室、寸劇、カルタなど、いかに実効性がない、ある意味無意味なものになってしまっているかについて議論したものだった。「ジェンダーフリー」という言葉を使い推進された「市民の意識啓発」は、「ジェンダーフリー」という言葉が行政の場であまり使われなくなった現在でも実質上続いており、それがむしろ「男女共同参画」の実現にマイナスに影響しているのでは、という指摘だった。そして、「ワークライフバランス」など、国の男女共同参画政策に実際に関わり、詳しいディスカッサントの山口一男さんが、現在の日本の「男女共同参画」政策の問題を指摘、とくに、地方での動きがいかに実際の平等の達成というゴールから無関係なものになっているか、と指摘した。斉藤さんの発表と山口一男さんのコメントで、日本の男女共同参画政策の問題点がかなり浮き彫りになったと思う。

そして、このパネルおよび議論の中で、小山エミさんも発表の中で指摘していたのだが、リベラル側のネットの積極活用が目立つアメリカに対し、保守側のネット活用が目立つ日本、という対比がどこからくるのか、という新たな論点がでてきた。この論点に関連し、当研究会でもより一層研究をすすめていこうと考えている。

パネル自体も成果が大きかったが、自分たちのパネル以外でも、ほかのパネルへの出席や、学会で出会った研究者の方々との会話、議論などを通して、新たな視点を得られたことも大きい。

パネル準備期間、シカゴでの滞在中ともに、パネルの皆さんと議論を積み重ねる機会をもてたことがなんといってもよかった。このパネル実施を可能にしてくださった、サントリー文化財団の助成プログラムに心から感謝したい。

アジア研究学会パネル発表の報告

 2009年3月26-27日の両日、シカゴ の街中シェラトンホテルでのアジア研究学会(Association for Asian Studies)2009年年次大会に参加して思ったことを少し報告する。なお、わたしたちの発表プログラムはここにあります。概要は、本サイト個人サイトでも紹介しています。

 この期間、日本では桜の開花が言われている時期であるが、現地は寒く、帰路は雪に見舞われフライトも雪を解かす作業で大幅に遅れる始末であった。

 わずか2日半のシカゴ滞在であったが、パネル発表における討論者との発表内容についての議論およびその会場に来られていた方からのコメントやその後の参加者との会話を通じて、これまで考えてきたことを確認したり新たに発展させることができたのは最大の成果であった。われわれの旅費を出していただいたサントリー文化財団に感謝したい。

  まず、パネリストである山口智美、ローレン・コーカー、荻上チキ、小山エミさんの発表とのつながりから考えること、および討論者の山口一男さん(シカゴ大学社会学)からのコメントを通じて考えたことは多かった。特に山口一男さんは国の男女共同参画政策にも関わりをもっておられるので、わたしが富山における男女共同参画政策の現状を話したことに関心をもってくださったようだでそのコメントから得ることは多かった。

 例えば、わたし(斉藤)の報告では、富山ではワークライフバランス政策が子ども向けカルタなどの意識啓発の対象となっていることや男女共同参画推進制度が寸劇をやることや男の料理教室を開催するなど、「男女ともに協力する」ということに傾斜している実情を話した。

 そうしたことについて、討論者の山口一男さんは、地方では男女共同参画の法律が施行されていても、実質的には骨の髄まで抜かれている(”taking-out-the-teeth”)現状(Honenuki)と評された。

 会場からも質問が出て女性運動が取り込まれたり弱体化しているのではないか、他にもっと有効な運動はないのかと懸念するコメントもいただいた。自分の書物で引用したいが書いたものはないかという質問も受けた。このような反響があったのはおそらく、般に出回っている日本の男女共同参画制度の評価と私が紹介した内容がかなり相反するものであったこともあるだろう。

 というのも、最近のフェミニズム系の書物を読むと、「九〇年代からの一五年間は、日本においてジェンダー政策が主流化し、女性学が制度的な知の再生産のもとで若手の研究者を次々に送り出すなど、多様で多産な時期でした。その成果に脅威を感じるかのように、フェミニズムに対するバックラッシュすら登場しました」(岩波『新編日本のフェミニズム』)というように、日本のフェミニズムは「バックラッシュ」を受けるほど政策が主流化し成果を挙げたという評価になっているからだ。これは、山口智美さんもすでにご自身のサイトで考察しておられるので参照ください。

  このようにシカゴの学会では、男女共同参画政策が成功しているという一般的な見解は異なる現状の一端を示してきたのであった。

女性学会 2009年度大会でジェンフリ論争を振り返るワークショップ開催

6月27−28日の日程で、東京・お茶の水女子大学にて開催される、日本女性学会の年次大会での、ワークショップの企画が受理されました。当研究会からは、荻上、斉藤、山口、(ネット環境が整えば)小山が参加します。

また、ワークショップにむけて、事前に当研究会メンバーを含む一部参加者が集まり、公開でプレ研究会を6月14日に、東京ウィメンズプラザで開くことになりました。こちらの概要も掲載します。

日本女性学会 2009年度大会
ワークショップ:「ジェンダーフリー」「バックラッシュ」を再考する

日時:2009年6月28日(日) 9:30~12:00
会場:お茶の水女子大学

コーディネーター:荻上チキ、斉藤正美、山口智美(司会は山口が担当予定)
発言者:伊田広行、井上輝子、金井淑子、細谷実
発言予定者:木村涼子、(ネット環境次第で)小山エミ

概要:
フェミニズム内の多様な立場から、「バックラッシュ」に関する書籍、サイトなどの編集、執筆に関わり、積極的に発言をしてきた発表者により、「ジェンダーフリー」をめぐる論争について今現在の観点から再考したい。また、言論、運動、およびネット空間における、女性学の「バックラッシュ」対応についても、参加者もまじえて議論したい。

———-
学会大会での「ジェンダーフリー」ワークショップに向けたプレ研究会

日本女性学会大会時に、企画提案予定である「『ジェンダーフリー』 『バックラッシュ』を再考する」というワークショップにむけて、事前 に参加者が集まって公開でプレ研究会を開きます。

大会で企画を提案予定のワークショップでは、フェミニズム内の多様な立場から、「バックラッシュ」に関する書籍、サイトなどの編集、執筆に関わり、積極的に発言をしてきた発表者により、「ジェンダーフリー」をめぐる論争について今現在の観点から再考し、言論、運動、およびネット空間における、女性学の「バックラッシュ」対応についても議論していきたいと考えています。

そのワークショップにむけて課題を整理し、論点を絞り込んでいくためのプレ研究会です。幅広い会員、および非会員のご参加を歓迎します。

日時:6月14日(日)午後13時ー16時30分
場所:東京ウィメンズプラザ 視聴覚室A
発言者:井上輝子、細谷実、金井淑子、荻上チキ他  
運営:斉藤正美、山口智美

(名前はすべて敬称略)

追記(6/4)会場のスペースが限られていますので、プレ研究会へのご参加ご希望の方は、ぜひ参加申し込みをお願いいたします。斉藤正美 saitohあっとまーくp1.tcnet.ne.jp まで、「お名前、メールアドレス」を明記してお申し込みください。当日ご来場の方もご入場いただけますが、会場が満員になり次第(定員約30名)、参加を閉め切らせていただきます。

Association for Asian Studiesでのパネル概要

3月末にシカゴのダウンタウンのSheraton Hotelで開催される、 Association for Asian Studies年次学会に当研究会の荻上チキ、小山エミ、斉藤正美、山口智美が参加します。

“Gender-Free” Backlash on the Internet and Beyond: National Politics and Feminism in the 21st Century Japanというタイトルのパネルで、日本で起きた「ジェンダーフリー論争」について、インターネット、そしてそれを超えたリアルの場に視野をおき、学際的に検討するというものです。

当研究会メンバーのほか、フリー研究者のローレン・コーカーさん(東アジア/ジェンダー研究)、シカゴ大学教授の山口一男さん(社会学)もパネルにご参加されます。

パネルのプログラム、およびパネルと発表のアブストラクトを以下に掲載します。
ーーー
SESSION 188. Mar 28 (Sat) 2:45 P.M.–4:45 P.M.
Michigan B, Level 2
Gender-free Backlash on the Internet and Beyond: National Politics and Feminism in 21st Century Japan

Chaired by Kazuo Yamaguchi, University of Chicago

(Un)making Sense of “Gender-free” and “Backlash”
Tomomi Yamaguchi, Montana State University

Freedom from What? Definitions of “Gender” in the Gender-free Controversy
Lauren Kocher, Independent Scholar

Interrupting the “Gender-free” Backlash on the Internet: Political Implication of “Sociality of Connectedness” in Japanese Cyberspace
Chiki Ogiue, Independent Scholar

Convergence of Xenophobic Uprising and Feminism Online: Japanese Internet Users’ Responses to Mainichi Shimbun’s Denigrating Depictions of Japanese Women and Girls
Emi Koyama, Independent Scholar

Gender Equality Measures and the Politics of Implementation at the Local Level
Masami Saito, Toyama University

Discussant: Kazuo Yamaguchi, University of Chicago
ーーー
アブストラクト

“Gender-Free” Backlash on the Internet and Beyond: National Politics and
Feminism in the 21st Century Japan

This interdisciplinary panel brings together scholars, activists, and bloggers from
anthropology, sociology, media studies, gender studies, and others to examine the
aftershocks of the “gender-free” controversy that arose in Japan in around 2000, in which
the term quickly became a focal point in the backlash against feminism. In our discussion
of the controversy, we deal with not only scholarly debates and political processes, but
the debate over feminism in 2 channel message board and other online forums, whose
influence permeated beyond the internet to impact broader public discourse. Our panelists
have themselves made important contributions to this controversy in this way.
First, Tomomi Yamaguchi situates the term by giving a general overview of the
mainstreaming of feminism and the conservative backlash against it since 1995. Kocher
then focuses on various definitions of “gender-free,” examining how the term “gender”
was introduced and utilized in Japan. Ogiue discusses the political impact of the shortterm
flourishing of anti-feminist discourse on the internet. Koyama investigates the more
recent controversy surrounding Mainichi Daily News’ online content, which was
considered damaging to the reputation of Japanese women and girls. Saito focuses on
gender equality issues in the regional women’s center of Toyama Prefecture, and offers a
snapshot of the way local politics intersects with national policies and online debates.
Finally, our discussant, sociologist Kazuo Yamaguchi, offers his insights as a scholar
involved in national-level policy making on gender equality, and also as an active voice
in Japanese online discussion on gender issues.

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日本女性会議とやまについての報告


 1017-18日に富山市で開催された日本女性会議2008とやまに、当研究会から荻上、斉藤が参加した。この会議の参加者は2600名と男女共同参画運動としては日本でトップ級の規模を誇る。しかし、参加者からの聞き取りによれば、全国の自治体関係者が日頃つきあいのある民間団体関係者とのバス旅行で親睦を図る目的を兼ねているという面もあるという。実際の会場は加藤登紀子による歌や富山の民謡などが賑やかに披露されお祭り的な要素も随所に見られるものであった。

 日本女性会議とやまではお祭り的なイベントが多く、情報メディアをテーマとした分科会やフォーラムがまったくないことから、当研究会では独自に1018日富山市の会場近くで当研究会の荻上による「大人から始めるインターネット」という企画を実施した。地元富山の方や日本女性会議に参加されている大阪、広島からなど約20名の熱心な参加があった。Lanに接続してネット情報を見せながらインターネット情報について「ネットいじめ」や「学校裏サイト」などの課題があることが話された。

 また、この日本女性会議とやまは、いわゆる「バックラッシュ」派と目されてきた首長が音頭をとって開催した男女共同参画イベントであった。これまで「ジェンダーフリー論争」や「ジェンダー」に対するバックラッシュの議論では、「バックラッシュ」勢力対「男女共同参画」勢力といった図式で語られることが多く、モグラたたきのようでも一つ一つ対抗手段をとっていく必要があると指摘されてきた。しかしながらこの日本女性会議とやまは、これまでの「バックラッシュ」の分析ではとらえきれない妥協的なイベントであった。男女共同参画政策の評価については、二元的ではない新たな分析方法が考察される必要があるように思われる。


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