研究プランの概要

1990年代以降進められた男女共同参画政策や、行政から組合、教育現場へと広がっていったジェンダーフリー教育に対し、2000年以降批判の動きが生じた。特に男女の性役割の重要性を唱える保守派による主張は、新聞や雑誌など従来のメディアに限らず、ホームページ、インターネット掲示板、ウェブログなど新しいメディア・ツールを駆使して展開された。

本研究では、日本の男女共同参画政策の現状とフェミニズムと保守運動の係争について、批判対象となった 「ジェンダーフリー」という言葉が 「発見」された1995年から現在に至るまでの歴史を、コミュニケーションメディアとの関わりという視点から検討する。男女共同参画をめぐり注目を集めた地方の現場では実際にどういったことが起きているかを現地での綿密な調査により明らかにし、また大都市圏と地方との都市間経済格差、階級的な格差、世代間の格差、国際移動といった視点を入れて考察する。フェミニズムとナショナリズムの交差という事例をみることで、コミュニケーションメディアが市民運動や社会変化に果たす影響についても考察する。異なる場所で学問研究をし、専門領域を異にする研究者による共同プロジェクトを組むことで、ネットでの言説とリアル社会との交錯について多様な方法論を使い、公開の研究会において幅広い観点からの議論を積み重ねることで解明する。

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